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2007年度作品。イギリス映画。
1587年、イングランド。エリザベス1世としてイングランド女王の座を手にしてからも、彼女の奮闘は続いていた。というのも、宮中では依然陰謀が渦巻き、外からは世界列強が虎視眈々と侵攻を狙っていたからだ。さらにスコットランドからはメアリー女王が逃亡して来て王位継承権を主張するなど…休まらない日々が続く中、白昼堂々とエリザベス暗殺事件が起こる。
監督は「サハラに舞う羽根」のシェカール・カプール。
出演は「エリザベス」のケイト・ブランシェット。「シャイン」のジェフリー・ラッシュ ら。
ケイト・ブランシェットの出世作「エリザベス」の続編だが、今回は特に恋愛部分を重点に描き、一人の人間で弱い心を持った女王の孤独を浮かび上がらせている。
そのアプローチ自体は悪くないとは思うし、製作者はあえてそうしたのだろう、ということはうかがえる。けれど、激動の一生を送った女王だけにもう少し劇的な部分を取り上げても良かったのでは、という気もしなくはない。
舞台設定、題材は大河ロマン風なのに、恋愛部分だけを照射したため、物語がこじんまりとしてしまったのが残念だ。
本編は製作者の意図ゆえか、女王の孤独な内面に関する描写が綿密に成されている。その様は丁寧であることはわかるのだが、丁寧すぎるゆえにテンポがないがしろにされていることも否定できない。
けなすほどひどくもないが、そういった面もあり、全般的にいくらか退屈な作品となってしまった。
おもしろくできる要素はふんだんにあっただけになんとも惜しいものである。
評価:★★(満点は★★★★★)
出演者の関連作品感想:
・ケイト・ブランシェット出演作
「あるスキャンダルの覚え書き」
「エリザベス」
「バベル」
・ジェフリー・ラッシュ出演作
「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」
「ミュンヘン」
「エリザベス」
・クライブ・オーウェン出演作
「インサイド・マン」
「トゥモロー・ワールド」
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